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2004.04.20

マイナスが山崎さやか?

先に触れたコミックビーム5月号の広告に、「マイナス」が復刊するとあった。全3巻、4月24日一斉発売。

1990年代、小学館のヤングサンデーに連載。世間が過激な内容に情緒を逆なでされたようで、ついに人肉を食う回に至って回収を命じられ、単行本掲載の際に書き換えを余儀なくされた、問題作。
と言われているが、リアルタイムで読んでいた私には、人肉を食う回はまったく問題なかったと考えている。ショッキングな描写はまったくない(編集と作者がよく詰めて、意図が伝わるように考え抜いて、描いた回だったんじゃないか?)。これが問題になるなら、もっと怖いシーンもあったなぁと思い、世間の反応に逆にびっくりした。
あの頃、ヤングサンデーは遊人のエロティックな描写が問題になったり、「バクネヤング」があまりに当局をおちょくった内容でやっぱり問題になったり。その延長だったんじゃないかな。
今回、問題の回を初出時の状態で復刊するという。読めばわかると思うけど、その回は全然過激じゃない。
むしろ過激だったのは、主人公の生き方が徐々に変貌していく様だ。人から拒否されるのが怖くて、なんでも受け入れようとしてしまう女性が、新任の高校教師となる。そして、上司・同僚・生徒に好かれるためなら何でもする。やがて彼女は「美人で素直(?)で生徒のことをわかってくれる教師」というポジションを得ていくが、彼女の嘘を見抜いて認めようとしない女生徒を殺害(怖いといえば、このあたりのほうがずっと怖いゾ)。それがうまいことバレずに済むと、自信を得てしまう。今度は認められた人間という立場を利用して、暴君に転じる。
その過程の凄まじさのほうが、はるかに面白い作品なのだが。最後がどうなるかは、それぞれが確認したほうがいいでしょう。あっさりした終わり方だけど、著者なりに仁義をつけたのだと思う。

コミックビームの広告には、著者は“山崎さやか”とある。いま、モーニングで「はるか 17(seventeen)」を連載して人気が出ている、その人。
ちなみに、ヤングサンデーでは“沖さやか”だった。同一人物だったとは…気付かなかったです、はい。

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コメント

ちょっと記憶があやふやですがヤンサンからヤンマガに
移った頃に改名したと思います。
作品的にはフローズンから?
マイナスは傑作だと思いますが私は痛すぎて最後まで読めないのです。

投稿: 鳥子 | 2004.04.22 00:35

情報ありがとうございます〜。
確かにフローズンからのようですね。ヤンマガはあまりチェックしていない…甘かったな。改名以降、絵がだいぶ変わったような気がします。
この人の作品、極端さが全面に出てて、それがおもしろくもあり、読みづらくもあり。モーニング連載のものは、こなれて安定しつつある印象ですね。(それが退屈という人もいるかもしれんけど、あれはあれでいいと思ってる。)

投稿: kenken | 2004.04.22 11:57

はるか17、面白いですよねー。
私は山崎さやか氏は職人気質な印象がありますね。
読者や編集の意向をすごく考えてるんじゃないかと。
あくまで印象ですけど…。


投稿: 鳥子 | 2004.04.22 21:47

そうそう、「はるか17」はおもしろいです。
職人気質かどうかはよくわからないけど、読者をどきどきさせたいという気持ちが強そうかな、とは思います。昔はイタイ行動でドライヴしてたけど、手堅くやれる方向を見つけたのかな、とか想像したり。
あと、モーニングでは「Big Heart」もけっこう好き。

投稿: kenken | 2004.04.24 02:07

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