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2004.06.30

コミックビーム7月号

6/12発売のコミックビーム。

しりあがり寿、復活。巻頭カラーで「真夜中の水戸黄門」
やっぱりというべきか、「弥次喜多 in DEEP」の弥次喜多が、いきなり助さん角さんに転じるんですかい!
どっちにしろ、しりあがり寿はこういうネタがいいなぁ。ついでに、「地球防衛家のヒトビト」も、もうちょっと活をいれてくれると、とってもうれしい…

気を取り直して。
桜玉吉「御緩漫玉日記」。連載も本格的になり、伊豆の家に引っ越してからの暮らしが淡々と。それはもう淡々と。幽玄がこっちなんじゃないかつーくらいに(注:前回の連載が「幽玄漫玉日記」というタイトルだった)。
東京に生まれ育った人間が地方に行くとまず感じる事は、単位面積あたりの自然濃度が高いこと。すなわち、草は生えるし、虫はわく。家の中にムカデが出るというのは、ちょっとゾッとするな。最後のコマにある「今日対話した人」も、東伊豆に買った家での生活がみえてくる。このかたは、どこまでゆくんでしょう。

志村貴子「放浪息子」。修一(主人公、女の子に目覚めつつある)とよしの(同級生のハンサムで背が高くズボンをはく女の子)が、学校についた下駄箱前で日記を交換しようとした。それをいきなり岡孝典(修学旅行篇で修一をからかった男)が取り上げたのが、前号まで。
岡は、土井伸平(他のクラス)にパス、土井は自分の教室で大声で日記を朗読する。担任が来て「自分のクラスに戻れ」といい、土井が「おかまだと思ったんだ」とからかう声を聞いた途端、よしのはノートを取り戻して破き、クラスを出る。
よしのはその足で帰宅。怒った修一が岡に詰め寄ろうとすると「おめーらのわけわかんねー趣味のせいだと思うよ おれは」と開き直り、「いいじゃん 人それぞれ!」と笑い飛ばす。
修一は保健室へ。先客で保健室登校の千葉さおり(仲良し)は、その話に憤慨し、自分がなぜ教室に行かなくなったかを打ち明ける。
その翌日、修一はさらしもの状態。保健室へ行くと、さおりは教室に行ったという。修一が見に行くと、案の定さおりは先生と土井に詰め寄っていて…
以前に「小学校6年の頃」でも触れたけど、小学校高学年のことを真剣に考えているなら、必読書の一つだろう。悪意がないからといって許されるわけでもないことが、ガツガツ出てくるあの年頃の空気を思い出してしまう。すっかり大人になって「思春期っていろいろあったけど、あとになればただの思い出だから」などと思う時は、あの頃の細かな出来事を忘れたか、自分が無意識のうちに加害者に回っていたことを覚えていないかのどちらかだろう。
今号は、それまで少し明るい方向にふっていただけに、読んで落ち込んだ人もいるかもしれないね。前作「敷居の住人」でも、そういうことがちょくちょくあったけど、今回は現実世界でも12歳の事件が起きており、静かに深く迫ってくる。

森薫「エマ」は、前号からの続き、ウィリアムの父と母の結婚から別居に至るまで。回想シーンは今号までのようだ。徐々にテンポが上がっていく感じが、するりと現在に持ち越されてきて、今回も秀逸。作者は英国取材で来月は休載とのこと。というわけで、再来月は大きく注目。
いましろたかし「ラララ劇場」もほんとにいい感じでこなれてきている。盆掘って、いいオヤジ・キャラだなぁ。
山川直人「コーヒーをもう一杯」。4回目で、だいぶ安定してきた感じ。離婚して子を引き取っている母が、面会日に喫茶店に息子を連れてくると、父がやってくる前に自分は去る。父は子を気遣うが、「いつもおとうさんがしているあそびがいい」という。本屋の街、それも古本屋を連れ歩き、1冊プレゼントをあげると、古びた喫茶店に入ってコーヒーを飲む。帰りには…
毎回、どうってことない話。でも、こういう話が好きな人は一定層いるものだ。コーヒーがネタだと、古本は出てくると思っていたが、今回はいい感じ。神保町がモデルと思われる街、ラドリオなどがモデルと思われる喫茶店も、絵柄にあっている。
水野純子「ファンシージゴロ♡ペル」も、ここでは触れてこなかった。ホスト篇、どうなるかと思ったが、その後の動き、けっこういいなぁ。悪夢を経てどうなるか、ちょっと気にしてます。
単行本が出た安永知澄「やさしいからだ」。これは来月を読んでから。それにしても、絵柄は先月からこの調子のようですね。

ところで、初掲載入江亜季「アルベルティーナ」。人によってえらく評価が分かれそう。大絶賛か、まったく琴線に触れないか。
絵は細かく描けていて、それはすごくいい。だけど、看板娘とおとうちゃんの間を、もうちょっと踏み込んで描いてくれないと…って、そういうページ数じゃないな。連載になるなら(編集部はそれを狙っているのでは?)たぶんそのほうがおもしろいんだろうけど、それなら登場人物をもうちょっと増やして、奥行きがほしい。「エマ」はそのへんがすごかった。

来月は、須藤真澄と福島聡が戻ってくるそうだ。
というわけで、今月はこれくらいで。

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