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2004.07.17

青山ブックセンター、営業停止 (2)

コラムニスト勝谷誠彦氏の日記「勝谷誠彦氏の××な日々。」。その7/17(土)においても、青山ブックセンター(略称ABC)閉店の件が取り上げられている。

続いて『ビデオ・ザ・ワールド』誌に連載されている平加門氏のコラムについて触れている。私は未読であり、股書きはよくない読んでから触れるべきだと知りつつも、「コンビニ立ち読みは問題である」という視点は重要かもしれないと感じた。まずは上記日記をお読みください。
ちなみに『ビデオ・ザ・ワールド』は、知る人ぞ知る名著「AV女優」(永沢光雄・著、ビレッジセンター・刊)を生み出した雑誌。

上記記事はまだ読んでないので、以下は私の考えだけでしかないのだが。
コンビニで立ち読みして買わない人がいる、本屋に足も運ばない人も増えている、でも、そうはいっても、という気持ちが私には少し残っていた。立ち読みにも携帯カメラ撮影にもうるさい本屋を避ける若い人人々が増えていくのは、自明なのかもしれない。インターネットを通じて通信料さえ払えば情報が手に入る世の中で、たかだか1ページ〜数ページのために金を払う人は減っているのだろうか。
でも「情報や娯楽はただで手に入って当然、おれはその情報で金を儲けて当然、ただで息を抜いて当然」などということがあり得るだろうか。いや、ないのだ(反語は自分でつっこまないのが原則だけど、ここは自分でつっこんでおく)。
インターネットで見つかる多くの情報は、すごく役立つ。その一方で、生々しいけど、確度も強度もはっきりしないものも多い。書き手と編集は、そこで裏を取り、選り分けて、雑誌や本にして届ける。おそろしく労力がかかる行為だ。でも、そうやって残そうとする努力が、本を作るということだ。
生々しさは確かにインターネットのraw dataに近い書きっぷりが強いだろうけど、その情動を突き動かす部分だけに揺さぶられてはいかん、という視点は、学ばないとなかなか得られない。その学びは、学校の勉強だけでなく、社会へ出てからも続くこと。編集されて読みやすく考えを深めるのに便利な本は、忙しい社会人にこそ必須であり、そのためには若い頃から本を読む習慣をつけておけと、おっさん達は若者にいうのだ。別に昔ながらの硬い本とは限らない、「あ、これいいかも」と思ったら、そこから始めればいいんだし。
必要な情報が、読みたいところが1ページしかなかったとしても、それが必要なら、やっぱり買って、線をひいたり書き込んでみたり、せめて栞をはさんでおいたり。その営為は、今こそむしろ必要になってると思うな。

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コメント

言葉遣いを改めました。だいたい「股書き」ってなによ、誤字だし>自分。
トラックバックを受けたあとで申し訳ないですが、文意は変わってませんのでご理解ください。

投稿: kenken | 2004.07.18 00:54

「平安京を歩く」は最高に面白いですね!
ひょっとして平加門さんも執筆陣に加わっているんじゃないですか?

http://www.call-girl.jp/aruku_top.html

投稿: オズワルド根元 | 2004.09.01 23:23

このサイト、初めて知りました。ぜんぶ読むにはけっこうかかりそうですが、平加門氏が加わっているかどうかはなんとも…

投稿: kenken | 2004.09.02 21:04

この記事へのコメントは終了しました。

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