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2004.07.17

王子ホールのエレクトラ、圧倒的!!

王子ホールの自主公演企画で、3年かけてギリシャ悲劇「エレクトラ」をコンサート型オペラとして見せるもの(企画側はライブハウス型オペラと説明している)。蜷川の「グリークス」で音楽を担当した作曲家、笠松泰洋氏が台本構成から作曲と指揮、さらにプロデュース的なところまで担当。
今年は2年目、第2部「エレクトラ」。全体のクライマックスにして、もっとも劇的になると思われる部分。昨年、夏風邪で寝込んで行けなかった恨みを、今年ははらす事ができた。

今日は時間がないので詳細までは書けないが、すごかった!
1時間15分、休憩なしの一幕。穏やかな子守唄から始まって、幕切れのクライマックスまで、全体が大きなクレッシェンドのように息づく。導入で一気に観客の呼吸をつかむソプラノの飯田みち代。そして、麻美れいが一人で全役を語り分ける、超絶的な語り。そこに、YOUYAの踊りが、感情が昂ってくる要所で、一身にその情感を引き受ける。

圧倒的なソプラノの表現力! 単に歌唱力だけでなく、役に入り込んで、かすれ声から超高音の訴えかけまで、語りと相互に高め合っていく。
また、麻美れいの語り分けのものすごさ! 蜷川のギリシャ公演凱旋直後であるが、それだけでない、なんというか、古典悲劇をやるために生まれてきたような、生々しく格調高く情感豊かで、しかし決して溺れることも崩れる事もない、ものすごく高いテンション。千両役者の名演技に、見惚れた。

古典調律のピアノ(平均率のような3度の濁りが少ない)、ウードなどの中近東ウード/サド/ドタールといった中東〜中央アジアの弦楽器、またクラリネットと弦楽器の柔軟な響き。室内楽編成のオケは、悲劇的な台詞が展開しても、むしろクールなところさえある。それが歌とともにテンションを上げると、客席に戦慄が走る。

これらがあいまって、痛く、きしみ、そして人間の裸が正確に描かれていく。
それが最高潮に達したところで、斧で切り落とすように舞台は閉じる。

千両役者を得ての公演は圧倒的。残りの日程は17〜18日(土日)だけど、今日も大入り満員だったし、当日券はあるのかしら。でも、確認する価値はあるはず。

で、私は見終わって「第3部まで1年待つのか…」
高い密度で圧縮された悲劇のクライマックスで、ズバッと断ち切られたままホールを出なければならず、胸と身体がミシミシいったまま歩き出した。
来年の第3部で、おとしまえをつけさせていただきます。>スタッフの皆様

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コメント

はじめまして。さちといいます。

エレクトラ第3部、ご覧になりました?
森山かいじのダンスが、すばらしかったですね!

投稿: さち | 2005.07.16 17:19

コメント、ありがとうございます。
エレクトラ第3部、堪能しました。
ダンスも語りも音楽も、そして吸い込まれるようなラストも、3年の掉尾を飾るにふさわしい舞台でしたね。
ちょっと遅れておりますが、記事を上げる予定です。
今後もよろしくお願いします。

P.S. 九段のランチ日記というのもたのしいですね。

投稿: kenken | 2005.07.16 18:42

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