渡部さとる写真展 「PORTRAIT−PORTRAITS」1カット15分の出会い
Studio KenKen本館の「おもしろそうな催し」でも紹介している、渡部さとる氏の写真展へ。
1990年代から昨年10月までに撮影された、ポートレイトの数々。すべて国内外第一線で活躍されている方々のもの。
入ってすぐに目を引く美輪明宏の写真。そこにいて、こちらを見通すほどの眼差し。生のプリントは、色と情報量が圧倒的。写真も絵も、可能ならば生で見るに限ると思う瞬間。藤村俊二の穏やかな、品のある光の加減もすてき。
藤沢周の写真も目を引いた。鎌倉の寺の、ちょっと湿った匂いを思い出させるプリント。そこには、淡い光の中に凛とした輪郭の顔がある。最近の写真と、顔つきが違う。渡部氏の解説に、昇り調子の人が持つ独特のオーラが出ていた、この後で芥川賞受賞、とある。
緊張感漂うもの、佇まいの雰囲気を味わうもの、ちょっとした狂気が魅力のもの。数々の写真の最後に、ジェームズ・ラブロック夫妻がある。見ているだけで、幸せな気持ちになれる。夫妻の穏やかな笑顔は、なかなか理解されなかったガイア理論提唱者を支え合ってきた、山あり谷ありの生活の果てのもの。
包み込むような暖かい光のこの写真は、海外のヴィジュアル誌に載っていても全然違和感がないんじゃないかな。
会場にいる氏にうかがうと、やはり大好きな1枚、快心の1枚だそうだ。
とてもいい気分で外に出ると、海の香り。銀座は海風がすぐに吹き寄せてくるんだなぁ。
ポートレイトがこれだけ並ぶもの圧巻なら、それぞれの解説も読み応えあり。2000年あたりを境に、写真のテイストががらりと変わるのも、楽しいです。
21日まで、入場無料。銀座コダックフォトサロン。
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