訃報、倉橋由美子氏と堀栄蔵氏
訃報あり。
作家の倉橋由美子氏。
(アサヒ・コムの記事、6/13より)。
古典鍵盤楽器製作者の堀栄蔵氏。
(アサヒ・コムの記事、6/13より)。
倉橋由美子氏は、私が読書に目覚める前に有名になった方であり、リアルタイムを感じにくかったかもしれない。「聖少女」を読んだのは相当昔だけど、それも話題になってだいぶたってから。昨年の群像に連載していたエッセー「偏愛文学館」についても、熱心な読者ではなかった。けれど、たまに目を通すと小気味よい文章だったことを思い出す。
でも、シルヴァスタインの絵本「ぼくを探しに」の翻訳者と言えば、あぁ!と声を挙げる人も多いだろう。「星の王子さま」新訳も終えていたという。
堀栄蔵氏は、国産のチェンバロがまだあまりなかった頃、工房を設立した方。リコーダーの伴奏用に借りた楽器が堀工房だったことは、何度もあった。
慎んでご冥福をお祈りいたします。
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コメント
倉橋由美子氏の本は、「スミヤキストQの冒険」が初めての出会いでした。
「饗宴」や「アマノン国往還記」に少なからぬショックを受けた読者でした。
捨てられなくて文庫本を残してあるので、改めて読み返してみようと思います。。。
冥福をお祈りします。
投稿: kurimaru | 2005.06.14 23:47
コメントありがとうございます。
私は倉橋氏については、ちゃんと読めていないほうだと思っています。
同時代の他の作家ほど読んでいないところもあって。
ただ、言葉の手触りが独特なところは感じ入ります。「アマノン国往還記」などは、笙野頼子氏ら後続作家達の先駆にして掛け橋、というところもあるかもしれません。
投稿: kenken | 2005.06.15 00:29