最近のマンガつれづれ・1(コミックビーム)
9月下旬、一気に涼しくなり、青空が高く冴えてきた。日本とは思えないくらい爽やかな日もあった。
しかし、同じ青空でも今日(10/2)は暑くなった。午後は湿った空気、そして都心でもなんとなく海の匂いのする風。夜になってもなんとなくじっとりしている。
やっぱり日本の湿気だねぇ、11月までは。
それでも、夜になると東の空から上ってくる火星が、群青色の中に赤々と浮かんでいる。2年に一度の接近らしく、雲さえなければくっきり。
一方、バリでもイラクでもテロが起きている。
平和を!
ここんとこ、コミックビームに積極的に触れていない。
なぜか。
連載中の森薫「エマ」が、最近やや私に合わないかな、と思うことがあるから。
いや、相変わらずコマ運びや絵の表現はなかなかすごいと思う。ただ、エマがさらわれて以降、それまでの役者を揃えていくくだりが、ややご都合主義に流れていないかと感じられてしまう瞬間がある。ウィリアムの言動はまだ決意の表れと見たとしても、ハキムの登場、北米へと放逐されたエマ、さらにアメリカ大陸を思い浮かべるウィリアム……
テンポよく、しかも説明調にしないように、という創作姿勢が感じられる。それだけに、もうちょっと間の取り方の緩急があってもいいんじゃないかな。あれだけ丁寧に紡いだ前半を思うと、余計もったいない感じがある。(もっとも、血をたぎらせる展開を待ち望んでいた方にとっては、最高なのかもしれないのだが。)
もうひとつ、よく出来た話だったとは思うのだが、岩原祐二「いばらの王」に個人的についていけなかったのもある。評判になっても個人的にあわない話の一つや二つはあるものなので、まぁこれは仕方ない。
連載終了では、安永知澄「やさしいからだ」の終わり方はなかなか印象深かった。おそらくSFネタを最後までとっておいたのではないか。
しかし全体には相変わらず高水準です。
毎月読んでます。
続きはこちら。
[付記]
コミックビームと陰陽師について書いた記事をまとめて出したが、あまりにも毛色が違うので、2つの記事に分けることにした。
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