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2006.01.06

2006年のウィーンフィル・ニューイヤーコンサート

大晦日まであれこれと忙しく、元旦はあまり調子がよくなかったが、それでもこれがなければ年が明けた気がしない。
ウィーンフィル・ニューイヤーコンサート。

今年の指揮はマリス・ヤンソンス。
王立コンセルトヘボウ管弦楽団やバイエルン放送交響楽団の指揮者として、きわめて有名。
どちらかといえば非常に実直な音楽造形であるが、単に地味なわけではなく、内声部をしっかり鳴らしつつ、メリハリがきいた響きを構築する。たっぷりした量感と、機敏さを両立させるのがすごいところ。ウィーンフィルがどのように反応するか、とても期待していた。
また、今年は第1部から第2部まで全て、衛生中継された。これも楽しみだった。

聞いているこちらの不調を押し切り、音楽に引き寄せてしまうほどの豪快な響きを引き出した演奏。
もちろん単に豪放だったわけではなく、弦が歌うところはウィーンフィルの美点である音色とレガートをたっぷり引き出していた。だからこそ、低弦が刻むリズム、クレッシェンドがとても活きる。
第1部で演奏されたヨハン・シュトラウスの「春の声」や「芸術家の生活」は、解放的な響きと、要所で決まるリズムがすばらしかった。
一方、第2部で演奏されたモーツァルト「フィガロの結婚 序曲」は、生誕250周年を祝ってのもの。いきなりこの曲が入る事への違和感を緩和するためか、ランナーの「モーツァルト党」も持ってきていた。うーん…演奏は悪くなかったけど、全体の流れにはいまひとつ合っていない印象もあり。
しかし、この曲が終わると徐々にオケが暖まってきたのか、アップテンポの曲ではブラボーの声、立ち上がって拍手する人々と、ひどく盛り上がっていた。ポルカ「電話」などで携帯電話の仕掛けを操ったり、「山賊のギャロップ」で鉄砲を鳴らすのがちょっと照れくさそうだったけど、解説の黒田恭一氏も言うように好印象。
しかし一番は、なんと言っても「ドナウ」。アンコールの定番だが、誠実そうな新年の挨拶、その後にニュートラルなテンポで滔々と流れる音楽の運びは実に見事だった。
完全勝利のダメ押しはもちろんラデツキー行進曲。主部のメロディー(弦)に対するホルンの旋律線を、指揮棒一つでフワ〜〜ンと歌わせていたのが印象的。奇をてらったことはほとんどしなくても、きわめて明確かつ安定した歌い回しをするなんざ、ニューイヤーコンサート初登場と思えぬ巨匠ぶり。
ここ数年ではアーノンクールに匹敵する楽しさだった(もちろん味わいはまったく異なるけどね)。これなら再登場も期待できる。
ちなみに、来年はズービン・メータ。

ところで、睡眠不足がたたり、これが終わるや、グロッキーになってしまった。12時間ほど眠ったら復活したが、まぁたまには寝正月もいいもんだ。疲れもとれるしね。

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