佐藤優氏の年か
新潮社が2つの賞を発表。
新潮ドキュメント賞が佐藤優氏「自壊する帝国」、小林秀雄賞が荒川洋二氏「文芸時評という感想」。
(新潮ドキュメント賞はドキュメンタリ、ノンフィクションが対象。小林秀雄賞は評論、批評が対象。)
アサヒ・コムの記事はこちら(8/28)。
ある意味、今年上半期の最大の注目作が2つ、揃い踏みした格好かな。
ちなみに、佐藤優氏は週刊誌に「外務省のラスプーチン」と書かれたあの人。
「自壊する帝国」は未読なのだが、文學界4月号での対談(鹿島茂、松原隆一郎、東浩紀の3氏とともに)はなかなかおもしろかった。
同じ文學界で8月号より「私のマルクス」の連載開始。現在第2回だが、1970年代後半、高校生だった氏が夏休みを利用して東欧諸国(当然社会主義勢力下)を廻ってきた記録が滅法おもしろい。高校受験にあたって家庭教師を引き受けてくれた東大生との会話も含めて、毎度えらく濃密。
私は「人はイデオロギーで暮らしてはいないし、どこの国でも本来そうだと思うんだが」と捉えてきた。こここでは氏の実感として語られている。
とにかく読みごたえあり。
「自壊する帝国」も読んでみたくなってきた。
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