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2006.10.09

夜の散歩

台風一過、満月の翌日。
群青がひたひたと包む深夜、風と光に誘われた。
出てみれば、くっきりと自分の影。
南中を目指す月は、もう欠けて始めている。

住宅街を抜け、近所の商店街へ歩く。
友人とじゃれあいながら歩く若者。
手をつなぐカップルの手に、夜食とレンタルビデオ。
店じまいの飲食店、まだ笑い声が聞こえる居酒屋。
笑顔に溢れている。
満月の高揚と、続く休みの喜びと。

コーヒーの香りが、乾いた風に乗ってくる。
ゆったり本を読む人々。
ひそやかに鳴るピアノ・ソロ。
テーブルを囲む声も、いつの間にか穏やかになる。

住宅街に戻る。
猫小屋は、なぜかいつもと違う黒猫が、鼻息を立てる。
飼い犬を見ながら、携帯電話で話す女性。
辻を曲がれば、送ってもらった女子が彼氏に微笑む。
名残惜しそうに。
そばに佇む庭木が艶やかに光る。
月がどこまでも透き通らせていく、静かな夜。

おやすみなさい、みなさん。
穏やかな明日でありますように。

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