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2007.02.19

初めての媽祖廟(横浜中華街)

春節である。
旧暦、つまり太陰太陽暦の月の1日は、新月で始まる。まさに太陰(月)が、暦の月を決めている(グレゴリオ歴の月とは異なる)。
今年の旧暦正月は、グレゴリオ暦の2月18日。
この日に正月を迎えるのは、たとえば中国本土、香港、台湾。また、華僑の街。
日本の関東で手軽なのはもちろん、横浜中華街

***

午後1時くらいまで続いた雨は、急に止んだ。青空とともに寒気が降りてくる。
冬のにおいが去っていく」などと書いた途端、これである。

それでも案の定、とんでもない混雑。元旦の獅子舞を観るため。
肩車とカメラを伸ばした手にジャマされて、よくは見えない。
でも、ドンシャカドン、ドンシャカドンというリズムが腹に響き、爆竹がバリバリ鳴ると、身体の周りのいらんもんがこそげ落ちていく感じが心地よい。

そんな気分のまま、ちゃんと入ったことがない横浜媽祖廟にも、初めて入ってみた。
天后、天上聖母などと呼ばれる媽祖は、実在の人物がモデルという。海の神様として、航海などの安全祈願に祀られてきたことは、ちょっと中国の歴史をかじると出てくる。横浜中華街にも祀られることとなった経緯は、上記リンク(公式ホームページ)を参照のこと。

ここも関帝廟と同じように、参拝者は500円でチケットを購入し、お札および線香と交換していただく。線香は3本ずつ、それぞれの神様に捧げる。
お札を見せれば神殿内に入れること、おみくじ(中国式で日本とは少々手順が異なる)でお伺いを立てている方がいらっしゃるのも同じ。
新しくピカピカで極彩色の神殿、数多くの果実などの捧げ物、静かに座す天上聖母。
ある意味、正月らしい華やかさ。様々な肌の色の人々がいたのも正月ならではか。

Maso_070218_1

Maso_070218_2

神殿から門を見下ろして、思わずシャッターを切った。
続いて出口近くで見上げて撮ったが、ピンボケ。撮り直そうとしたら、バッテリーが足りなくなった。最近、バッテリーがバカになってきたので、一度、放電してやらないと。

19日からは特設ステージが組まれて、様々なイベントが行われるようだ。
ちなみに、この日の関帝廟は正月のためか、遅くまで開門していた。

***

いつもと違って歩きにくい中華街をたゆたい、徳記でそばを食った。
(池波正太郎ごっこではございません。ここは一人でも入りやすいのよ。)

ところで、中華街は風水思想に基づいて設計されたという。一方、他の街から歩いてくると、突然方向が変わるため、初めての人は迷いそうになる。
実はこのような構造の街は他に、江戸の吉原(新吉原)がある。

通常の街と異なる場を作る際に、江戸幕府は通常の市街とは向きを変えていたようである。歩いていると、そこは違う場と自然にわかるようにしていたらしい。
開国にあたって、交易に慣れていて、通訳も出来る中国人の住む地域を、このような形で提示した、という話も聞く。
もっとも、江戸幕府の示した地が、風水の面からよかったので、受け入れられたのかもしれない。
いずれにせよ、ここに住み着いた中国出身の人々が商売に努力して(世界的にも珍しい)平和で歩きやすい中華街が形成された。東京在住者にとって、横浜はちょっと離れた、日常とは異なる空気を吸えるところだが、こんな中華街があるのは幸せなこと。

それにしても、ビルと派手な店舗が増えている。
でも、1990年代に浴びたバブルのような注目、その後に客が減った時期を思うと、今は商店街全体で盛り上げる努力をしている様子が、そこここにある。
日本に生まれ育った世代と、新たに渡ってきた人々とで作り直していく、日本らしい中華街とも言えるか。
きらびやかな正月の風景は、3月4日まで続くという。

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