1〜2月の読書短信
文芸誌も相変わらず少しずつ読んでるけど、研究書・学術書などと交互に読んでいて、時間も少なく、まとまった感想を書く状態に至らず。
ちなみに、川上弘美「真鶴」以降、自分のいままでの読み方とは違う何かが起きている。
と思っていたら、文學界2月号で高橋源一郎「ニッポンの小説」(単行本が1冊出ているが、現在も連載中)で、やはり「真鶴」を取り上げている。
書き出すと、どんどん引用していくことになってしまう、と呟きながら。
うん、そうなんだ。そんな感じなんだ、この小説は。
この作品は多分、読み手に何らかの変化を巻き起こす。それがイヤな人は手を出せないものかもしれない。
本屋大賞って、特に第2回以降、十分に売れてる作品ばかりが取り上げられる印象があるけど、あぁいうところに「真鶴」が入ったら、どうなのかね。
それはともかく、本屋大賞というからには「部数はいまいちだけど、これがいいのよ!」という感じで、要注目の本を押し出してほしいかも。
ちなみに群像に連載中の橋本治「院政の日本人」は、保元の乱、平治の乱といよいよ平家物語の核心に迫りつつある。前段がえらく長い話だったが、それを丁寧にやり(寄り道も徹底的にして)、だから核心は意外に簡素に進んでいる。
橋本治のエッセイは、思考過程をなぞる書き方だ。それを「読みにくい悪文」という人もいる。でも、過程をなぞるからこそ、書き手の心の鋳型のようなものも感じられて、そこがおもしろい。
何が言いたいかといえば、一言に要約するインターネット言説もいいけど、結論を急かない話も大事だよってこと。
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