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2007.03.30

私的に最後のニューワールドサービス

Nws_last
3月8日の記事でも触れたが、3月30日、いよいよ日比谷三信ビルのニューワールドサービスが閉店になる。

29日、強引に所用を作って、遅い昼食をとろうと寄ってみた。
一人、既に廊下で待っている。
店の方が出てきて、食事が終わってしまった、申し訳ないが飲み物だけでいいだろうか、という。
最終日は行けない、だからもう、あのハンバーガーセットはもう食えないんだなぁ。
けれど、もったいないので、ちょっと待って、入ってきた。

廊下寄りの席がとれた。
コーヒーを頼むと「せっかくだからゆっくりしていってください」とおっしゃる。ありがたい。
名残を惜しむような静けさ。
手帳をまとめ、少し考え事をしながら、ゆっくり三信ビル廊下の天井を眺めた。
ただ一言、美しい。
しかも以前は、ビジネスマンがまさに闊歩していたんだよな、生きていたんだよな、ここは。
今はまさに、灯が消える瞬間が近づいている。

この建築物が、もうなくなってしまうのか。
ちょっと泣きそうになる。
感傷ではない。
怒りだ。
ニューワールドサービスが別の場所で再開すれば、またうかがう。ただそこは、このビルの美とは切り離された空間になるはずで、それは情けないことだ。

このような美を保存できずに、どこが文化国家、豊かな都市なのだろう。
(三井はもちろん撮影などでこの美を記録していると聞くが、立体を平面に投影しても、それは保存とは言い難いだろう。)
ただ、近代建築の保存はむしろ難しい。有楽町の旧都庁なども、モダーンな設計を讃えられながら取り壊され、有楽町国際フォーラムになった。

三信ビル保存プロジェクトが具体的な提案をしている(ここで参照されている京都は御池三条の新風館は、旧電電公社ビルの活用で、確かに参考になるプロジェクトだと思う)。
ただ、周囲の建築の動きを見る限り、このような方向に動くかどうか、極めて微妙だ。

新しくすることがすべてではない、ということを、そろそろ東京も身に付けていいんじゃないか?

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