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2007.04.05

英国EMI、iTunes StoreでDRM無し楽曲の販売を発表

4/3夜、更新しようと思ったら、ココログのメンテだった。。。

というタイミングなのだから、話題は当然、4/2に英国EMIとAppleが発表した「iTunes StoreでDRMフリーの高音質楽曲を、5月より配信開始」なのであった。

アップルのプレスリリース(4/3に翻訳掲載)

Internet Watchの記事(4/3)

ITmediaの記事(4/2)

CNET Japanの記事(4/2〜3)

上記の要点は、以下のごとし。

  1. 英国EMIは5月より、iTunes StoreにてDRM(Digital Rights Management、デジタル著作権保護)無しの楽曲を、販売開始
    (従来はAppleのFairPlayによって保護されていた)
  2. エンコードはAAC、ビットレート256kbpsの高音質データ
    (従来はAAC、ビットレート128kbps)
  3. 価格は、1曲につき1.29ドル
    (従来は99セントで、30セント高い)
  4. 従来通り、1曲につき99セントで、AACのビットレート128kbpsのデータも、引き続き発売される。ユーザは選択できる
  5. 従来のDRM有り楽曲を所有している場合は、差額の30セント×楽曲数分を支払うだけで、購入できる

これに加えて、3月末に発表されたiTunesのComplete My Album機能により、そのアルバムの楽曲を数曲所有している場合、他の曲の差額分だけ支払えば、アルバムを購入できる。

今回の発表により、CD音質に近づけつつ、CDでは不可能な楽曲追加購入によるアルバム補完が可能になったわけで、こういう機能でCDとの棲み分け/競争をしていくつもりなのか、なるほどと思った。

Internet Watchの記事や、他のサイトでも続報によれば、日本の東芝EMIもこの件を検討中であるということなので、日本でも始まるかもしれない。

***

DRM無しならば、iTunesとiPodのみで再生できる、という縛りから解放される。
データを置いておく台数に関する制約も、コピーに関する制約もなくなり、それらはCD同様にユーザに任せられることになる。
こうすることで、レーベル側もアップルも、囲い込みをやめて、もっと楽曲を気軽に購入してもらおう、ということだろう。

なぜ今このような発表をしたかに関して、EUで取り沙汰されている独禁法違反嫌疑を逃れるためでは、という憶測が出てくる。
ただしこの件は、DRMそのものより、ユーザが所属する国のiTunes Storeでしか買い物が出来ない制度のほうが問題されているともいう。
となれば、この件への対応というより、よりCDに近い販売形態を目指し、しかもCDには出来ないMy Complete Albumに意味を持たせて、より長くiPodを使ってもらおう、という魂胆に見える。

すぐに思い浮かべるのが映画。
映画はたとえばDVDが著作権保護を前提にした設計になっている。
となれば、米国などのiTunes Storeで販売されている映画は、簡単にDRM無しには動かないかもしれない。
と思ったらやはりこの件は、PCWatchのコラムでも触れられている。

***

ほぼ市場を制圧して揺るぎない体勢を築いた上で、今ごろになってオープン化をしかけてくるとは、なかなか隙がない。
もっとも上記コラムにあるように、ずっとApple/iTunes/iPodの天下が続く保証などどこにもない。

しかし商売云々は別にして、少なくともバックアップを作成する際のコピー回数などに不安がなく、PCや携帯音楽プレイヤーを何度買い替えても面倒な管理をしなくて済む。これは意外に大きいはず。

個人的にはCDを買うのが好きだが、ここまで敷居を下げてきたかと、発表の詳細を知るにつけて驚いた4月の始まりだ。

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