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2007.04.13

珈琲ファンなら名前だけは聞く、ブルボン・ポワントゥ

ブルボン・ポワントゥといえば、ブルボン王朝ルイ15世(フランス革命で処刑されたルイ16世の 祖父)が愛飲し、コーヒー好きで有名だった作家バルザックが好んだと伝えられる。
元はフランス領植民地のブルボン島、後にフランス共和国の海外県としてレユニオン島と呼ばれるインド洋の島で栽培・出荷されていたコーヒー豆。ただでさえ収穫高が安定しないコーヒー豆の中でも、特に収穫が安定しにくかったとも聞く。何より安定収入のためにサトウキビ栽培に転換していったため、収量が劇的に減っていったともいう。2次大戦中を最後に出荷も途絶えている。

それを、UCC上島珈琲が復活させた、というニュースが流れた。

・YOMIURI ONLINEの経済ニュースの記事(4/11)

・ITmedia:+D styleの記事(4/12)

・UCC上島珈琲のブルボンポワントゥ公式ページ

100g、7,350円、2000セット限定販売、ねぇ。
収穫量も少ないだろうし、プレミアムもつくとなれば、こうなるのか。

そういえば17世紀末、オランダが植民地のジャワ島で経営していた農園は、壊滅的な被害にあっている。しかし、次の苗木を持ち込んで、再び安定生産に向けて努力していった結果、オランダ東インド会社はヨーロッパのコーヒー貿易で大きなシェアを占めていった。
(コーヒー豆は収穫高が安定しにくい作物だが、輸送中、ネズミに食われない利点があったし、当時の最先端の飲み物というイメージを定着させることにも成功した。)

後の南米植民地におけるコーヒー生産なども、これがあってのことだし、今に至るジャワコーヒー、スマトラコーヒー(日本ではマンデリン)の伝統もここから。一方、イギリス東インド会社は紅茶の茶葉に軸足を移している。

もちろん、イギリスやフランスもそれなりに植民地でコーヒーを扱っている。派手な宴席で有名だったブルボン王朝のコーヒーは、それだけでも伝説になりやすかったのだろうか。
(なにしろ革命後でも、コーヒーによるドーピングが好きなバルザックが飲んでいた、と伝えられるくらいだし。バルザックががぶ飲みした理由は、このカフェインの少ない豆を使っていたからか?)

どちらにせよコーヒーは、アラビア起源、オスマン・トルコで培われ、ヨーロッパの植民地政策の元で世界に広まった。
植民地経営、後には独立圏として自活することを考える際に、コーヒーを残すか、他の安定産業を手に付けるかを考えるのは当然であって、コーヒーの歴史は悲しい側面もある。

この豆、コーヒー好きとしては興味が湧くネタではあるが、なんだか飛びつく気にもなれない。もうちょっと収量が増えてから飲むんでもいいや、と思う。

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コメント

通りすがりです。お邪魔します。

>ブルボン王朝ルイ15世(フランス革命で処刑されたルイ16世の父)が愛飲し、

ルイ15世はルイ16世の祖父だったと記憶していますが・・・

どうでしょうか?

では失礼しました。


投稿: y | 2007.04.13 23:57

yさん、コメントありがとうございます。
はい、誤記でした。
ルイ15世は、確かにルイ16世の祖父です。
ご指摘に感謝します。本文も直しました。

投稿: Studio KenKen | 2007.04.14 00:37

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