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2007.08.13

インドア人間、海でダラダラ

京都で比叡山に上るバスに乗ると、尾根伝いの道を上ったあたりで、急に視界が開ける箇所がある。山あいに突然姿を現すのは、煌めく琵琶湖。
子供は「あ、湖!」と声を上げ(たまに「海だ!」と間違える子もいる)、大人もそちらに身体を傾ける。
目前ではない湖でさえ、こうだ。
海を見ると、もっと興奮してる。あれは、なぜだろう。

***

8/11、知人と葉山へ行ってきた。
メールのやりとりに出てきた「夏は海!」が発端。
前日にものもらいが発覚したけど、医者からいくつか注意事項を言い渡された他は問題なし。勇んで出かけた。

そういえば、しばらく海水浴に行ってない。海が嫌いってわけじゃない。中学までは毎年必ずだったし(高校は部活ばかり)、大学でもたまに行っていた。
行かなくなったのは、エンジニアの仕事が忙しくなってからだ。リゾートにしては中途半端な海の家、ひっくりかえるほど汚く臭いトイレがメンドーで、放置。気付いたらそのまま10年以上経っていた、という感じか。

待ち合わせて、横須賀線直通の列車に乗った。海が見えると、誰かがやはり声を上げる。その瞬間、車内のみんなの意識が海へ飛ぶ。
そんなわけで、JRを降りてバスに乗り換える人々はみんな高揚してて、多少混雑していようが、次のバスを待とうが、なんだかニコニコしてる。
海水浴って、こんなに楽しそうなもんだっけか。

***

一色海岸、というより、葉山の砂浜は初めて。
人もそれほど多くないし、何よりBGMが流れていない。静かで落ち着いている。
昭和から変わってないんじゃないか、つー感じの海の家で着替えると、パラソルにチェアを借りて、浜に出た。

もう大人だし、飲み物におしゃべり、たまに水につかる、くらいのつもりだったが。
アルコールを飲めない私は、ビールでまったり、という習慣が元々ない。その上、波を見た途端、なんだか身体がざわめく。
おしゃべりもそこそこにして、最初に海に向かったのは、他ならぬワタシ。
三浦半島のほうがいくらか水はきれいだったけど、ゴミもなく、海水浴にはじゅうぶん。心配していたクラゲもいない。泳ぎやすい。
葉山、地味だけど、なかなかいいじゃないか。

普段泳いでいないからブイまで往復はしないけど、人が少なくなるあたりまでは出てみた。遠浅じゃないせいか、ちょっと離れると、冷たい水が押し寄せてくる。そうそう、海ってこうだった。
ブイのすぐ向こうにはいつもヨットが数艘走っている。そういえば、バスで通り過ぎた葉山マリーナは、なかなか立派そうだった。

***

午後である。飯である。
最近多いエスニックカフェ風な海の家もあるが、なかなか席があかない。
おねいちゃんのグループに、外人さんがさりげなくナンパに入っていく。彼らからすれば、ここもバリも、意識としてはあまり変わらないのかもしれんね。

結局、昭和の香りのする海の家に戻った。メニューはラーメン、カレー、チャーハンなど。昔ながらの昼食。
たまには予定調和も悪くない。というか、そう思える時点でオレもじゅうぶん高揚してるな、と思う。いや、単に年を食ったのか。

***

午後のびっくりするような熱を浴びつつ(後で記録的に暑い日だったとわかった)、午前と同じペースで楽しむ。すなわち、海につかり、出たらUVカットの乳液を塗り、飲み物とおしゃべり。
3人とも各々のペースを守って、無理に行動を共にはしない。ラク。
しかも、最近のUVカット効果は絶大で、あまり焼けないし、ヤケドにもならない。ラク。
それにしても、海に入ると、つい泳いでしまうワタシは、やはり何かしていないと気が済まないんだろーか。

午後4時をすぎた頃から、光量が落ちてきた。太陽が海に近づき、水面の光が眩しい。波打ち際がこちらに寄せてくる。
満潮時刻が近づくと、カニがねぐらを探して動き始める。トビムシが時々跳ねる。日があっという間に傾いていく。
皆が名残惜しそうに、ゆるゆると片づけ始める。
そういえば、裸で遊んで、笑いあえる場所って、少ないもんな。海にまつわるこういう記憶が、多くの人々を興奮させるんだろーか。(いや、海が大嫌いという方もいるでしょーし、それはそれで問題なしですが。)

と、いい気分になって、着替えたところで、あれが待っていた。
超絶的に汚いトイレ。
これだけはどうにかならないかな…

***

なんてことない日帰り海水浴の締めは、もう一つの小さなエスニックカフェ風・海の家で、ライブと夕陽。
午後6時を過ぎても、海は意外なくらい明るく光っている。泳ぐ人、シーカヤックを楽しむ人が、シルエットになる。
風が意外にさっぱりして、汗はひいたまま。とても気持ちいい。
ゆっくり太陽が紅に光り、雲に隠れると、空を紫に染め上げる。続いて海が紫に照り映える。

このまま真っ直ぐ暮れていくのがなんだか惜しいような時間の中、ギターと歌とベースがゆったり流れる。自然に拍手が広がる。
今じゃ当たり前だけど、以前はあまりなかったものかな。大きな舞台で盛り上がるより、ずっとありがたい。
ファーストステージが終わったところで、ドネーションを渡して出た。紫は藍色にのまれ、海はいつの間にか暗くなっていた。

サンダルから靴に戻して、バスと電車を乗り継ぎながら、日常へ戻っていく。帰路は眠くてしょうがないが、寝過ごさないようにする。本日唯一の頑張りである。

基本的にインドア派だけど、ごくたまになら、こんな日も悪くない。いや、毎日はちょっとアレだけどさ。

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