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2009.06.24

SunとJavaの感傷

Sun Microsystems(以下Sun)はOracleに買収された。当ブログでも触れた

そのSunには、Javaを生み出したJames Goslingがいる。
彼へのインタビュー記事が、和訳された

なかなか切ない。

しかし、小池良次氏のブログにはこんなエントリーもあった

なかなか感動的だ。

ただ、下手をすると「技術的な詳細を考えることは、たいていユーザの望みを絶ち、裏切る方向にいくから、何をやりたいかだけを考えて、細かいことはエンジニアに『やれったらやれ!死んでもやれ!』と命令すればいい」と言い出しかねない人もいる、現在のITのお仕事の世界では、この感動も共有しにくいのかもしれない。
そうでなくても、Javaの言語仕様を改訂して、よりよい言語と開発環境を提供する方向に踏み出したとき、「言語仕様はもう十分だ、自分たちの所属する業界でAPIが便利になっていけばいいから、あんまり余計なことを考えさせないでほしい」というエンジニアまで出てくるようになった頃には、もう今の状況が見えていたのかもしれない。

Sunはサーバーの販売で儲けて、そのお金を次世代のハードウェアやソフトウェアの開発に充て、サイエンスで未来を創造する会社として、やってきた。この構造は、Appleとも共通する。
このビジネスモデルがうまくいなくなった、ということではあるのだが、しかし、Sunがその間に開発してきた資産は、Appleのように極端な秘密主義をとっていないため、それなりに知られている。そして、Javaなどを見ればわかるように、業界事情などとは別に、本来の論理を通すために参考実装を行ってから、現場レベルへの改訂を行う、という方向性も徹底していた。研究開発かくあるべし、とでもいうべき方向性だ。
万雷の拍手が寄せられたのは、そういうことを知っている人々が集まっていたからだろう。

Sunがあらゆる面ですぐれた企業だとは思わない。でも、コンピューターや通信の世界で、Network is computerを貫き続け、夢を技術で支える企業たろうとしたことが、今の状況を作る原動力の一つであったことは、まぎれもない事実だったのだと改めて思う。
いまさらながら、やはり一つの時代が終わったのだ。

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