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2011.08.26

渋谷の書店の変化

渋谷の大盛堂書店が総合書店であることを諦め、センター街入り口の駅前書店に移行してからだいぶ経つ。渋谷の書店事情はさらに変化した。

大盛堂書店なきあと、渋谷の総合書店と呼べたのは、ビル丸ごとだったBook 1st。規模は劣るが、地下道・地下鉄直結の旭屋書店も、地下の1〜2階を使って効率よく本を並べる便利な書店だった。
旭屋書店は閉店し、しばらく空き店舗だった。
一方、Book 1stはビル店舗を手放した。そのビルに入ったのは、ファストファッションブランドのH&M。そうして、以前旭屋書店があったところに、Book 1stが移った。
2010年には、東急百貨店本店の中に、丸善ジュンク堂渋谷店が開店、ここが渋谷の最大規模書店の座をとった。

宮益坂側は、文教堂書店が渋谷青山界隈を意識した店を開いている。2階にはカフェ、リフレクソロジーの店舗が入っている。
そこから坂を上って青山方面に向かえば、ABC(青山ブックセンター)がある。ただ、ここは渋谷からだいぶ歩くし、青山のイメージが強い場所。
以前東急文化会館裏にあった山下書店は、東急文化会館を含めた地域再開発の対象となり、閉店した(山下書店は東急線改札の近くに、中規模の渋谷南口店を構えている)。あのあたりは書店だけでなく、モスバーガー、パスタや牛タンなどの飲食店、ドトールコーヒー、マンガ喫茶などもひしめいて、なかなか素敵な裏道だったが、来年春の渋谷ヒカリエとして生まれ変わることになる。

こうして並べると、ABC、丸善ジュンク堂を除けば、ビジネス書とサブカル中心の中規模店ばかりが目立つ状況。
そして、こうした動きは、関東の主な繁華街でも大きな違いはない。神保町でさえ、かつての書店集結地としての賑わいが薄まってきている。
本、というものに求められるもの、さらに本屋に何を求めて入るかも、違ってきているようだが、では次の手は何か。それはしかし「はっきりしているなら、もうやっている」というのが書店側の正直な感想でもあるのだろう。

ただ、サブカル云々よりも、ビジネス書の棚の広がりのほうが、私には印象的だ。それが皆の求めるもの、ということに現在はなっている、といえるのかどうか。
ビジネス書は、高成長はなくとも当たるとしばらく売れる点で、昔の文芸書みたいな印象がある。
また、ケータイ小説のように、一瞬火がついて、暫時消えていく状況ではない分野でもある。
このことについて、少し思うところがあるが、また別エントリーであげてみる。

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