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2012.05.03

新しいiPad

まだ寒かった3月8日(日本時間)に、新しいiPadが発表された。
ジョブズ後の新製品であること、現在唯一成功しているタブレット端末であることから、だいぶ注目された。私も深夜の発表会を、現地からの中継情報などから確認していた。

発表されてみると、Retinaディスプレイによる高解像度表示を軸に、GPU(画像処理チップ)を4コアに強化という、噂通りのものだった。それに伴い内蔵カメラやバッテリーも強化されたが、デザイン的には大きな変化はなかった。
むしろ、50g重くなり、気持ち厚くなったことをもって、残念がる向きもある。このあたりは、バッテリーの劇的な進化がないと、さらなる軽量化薄型化は難しいのだろう。
また、全体の処理速度を決めるCPUそのものはiPad2と同等であった。
総合的に大きな変化を感じにくかったことから、マイナーアップデートとも言われている。

ただ、アップルはここ数年、MacでもiPhoneでも、内部に変化をもたらす際には、外形の変化は最低限にとどめる傾向にある。メジャーとマイナーのアップデートを交互に繰り返すのではなく、変化の軸に緩急をつけることで、毎回魅力ある変化になるよう工夫している。
iPad2は外形の変化と処理速度向上、新しいiPadは外形の存続と画像関連の大幅な強化、という内容であったから、やはりこの傾向に沿っていることがうかがえる。

来年のiPadがどうなるかは別にしても、少なくとも初代iPadから3代目にして、製品の練度が上がっていることは間違いない。
これまでiPhoneは長く使って来たが、さすがにタブレット端末を経験していないのもどうかと思い、新しいiPadを導入してみた。

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結論を述べれば、これはとても魅力的なデバイスだ。

1)文字が読みやすい

Retinaディスプレイの精密な描写は、文字を抜群に読みやすくする。その効果は圧倒的。
輝度もかなり柔軟に調整出来るため、長時間の使用でも疲れにくい。
また、その辺に置いて、さっと起動出来るため、どうしてもMacでやらなければならないこと以外は、iPadを使うようになりつつある。目がラクだからだ。

2)フルスクリーン表示されるアプリは集中しやすい

動作中のアプリが画面を占有するiOSでは、Macのように複数のウィンドウとデスクトップの間を往き来するよりも、当該の作業に集中しやすい。画面の細々した要素が目に入らないだけで、気が散らなくなる。
3月にメインのMacを、OS X Lionにアップデートした。そして、フルスクリーン表示のアプリケーションは仕事をしやすいことに驚いていた。もちろん、Webブラウザのように従来のマルチウィンドウ型の方が便利なアプリもあるが、文書や画像などを入力・編集する場合は、フルスクリーン表示の方が落ち着いて作業出来る。

iPadの場合、フルスクリーン表示の環境に加えて、文字が極めて読みやすい。Macよりラクなくらいだ。Bluetoothキーボードも併用すれば、文書の入力や簡単な編集は、これだけで完結する。


Macより軽く持ち歩きやすいデバイスで、文書の入力編集が出来て、集中しやすくて、圧倒的に見やすい。とてもいい製品である。

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私はMacBook Air 11インチ(2010末モデル)を所有している。サイズ面ではiPadとバッティングする機種であり、キーボードを多用するため、当初は積極的に導入する気もなかった。

だが、今年の1月下旬に足を捻挫して、重いものを持ち歩けなくなった。MacBook Airも家に置いておくしかない。
この時、仕方なくBluetoothキーボードを導入、出先ではiPhoneで作業してみた。テキストエディタと、Mac・PCやクラウドとの連携を駆使すれば、文書の入力編集くらいはどうにかなるからだ。(注:守秘義務のある文書などはクラウドに置いておくのは難しいため、パソコンと直接連携する環境は必要になるが、それさえ構築すればあとはどうにでもなる。)
これで意外にも本当にどうにかなってしまった。乗り切るしかないから、とも言えるが、すごく長い文書でもなければ、入力作業中心の時は本当にiPhoneだけでも乗り切れた。もちろん、きちんと見返す時に、パソコンや印刷で全体を把握し直すことは前提だが。

つまり、iOSでもある程度の仕事はこなせる、という感触をつかめたことになる。これで画面がもう少し大きくなり、文章の前後を見渡しやすくなれば、という気持ちが芽生えるのは極めて自然なこと(苦笑)。
このタイミングで新しいiPadが発表された。発売後に実機を確認して、自分が使いそうなソフトウェアの情報も探った上で、4月に導入に踏み切った。

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そうして思ったこと。

1)iPadはパソコンではなく、大きなiPhone

iPadは、MacやPCを小型化したものと思わない方がいい、ということ。
iPhoneでも出来なくはないが、画面サイズや処理速度で物足りない部分がある場合、それを十分以上に補ってくれるのがiPadである、ということ。
(同じデータを、iPhoneという手帳サイズですぐに確認して、iPadというノートサイズでじっくり検討し、Macで徹底的に手を加えることが、ストレスなく出来る。)

2)すべてをiPadで済ませようとしない

iPadではやりきれない複雑な作業は、無理せずパソコンに任せる。
編集出来ないとしても、iPadでデータを参照出来る環境を構築するだけで、いつでもどこでも見返せるため精神的にすごくラクになる。

3)好みの姿勢で扱える

何より、机に置く必要がなく、好みの姿勢でリラックスして画面を眺めることができる。
印刷物並みの解像度なので、推敲や見直しにも非常にいい。

もちろん、動画や写真閲覧、雑誌的な情報を眺めることなどにも非常に向いている。
人によっては、楽器アプリを導入して楽器にしたり、楽譜を表示させるなど、演奏や音楽制作に使うこともあるだろう(私もこれから試すつもり)。

4)向き不向きはある

ただ、作業や閲覧のスタイルは人より異なる。
ノートPCのように、デスクトップと変わらない環境を持ち出せなければストレスがたまる人もいるだろう。つまり、ノートPCの単純なリプレースを望む人にはあまり向かない。そういう場合、特にWindowsとOfficeを使っている場合は、今年リリース予定のWindows 8を搭載するタブレットPCの方が都合がいいと思う。

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総合すると、今更ながら、iPadは確かに新しいカテゴリのデバイスだということを確認した。
私はとても便利だと実感しているし、またこれからインターネットに触れる人々にも格好のデバイスではないかと感じている。

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