時間とコンテンツ、そしてサポートする機器
BD/HDDレコーダーを購入した。
HDD(ハードディスク)を内蔵してテレビ番組やハンディカムの動画を録画し、それをBD(ブルーレイ・ディスク)に書き出せる代物。
画質・音質や、録画と編集の使い勝手、記録したHDデータの互換性の広さ等から、SONY製品を選んだ。
テレビにそれほど興味はなかったので、何も購入しないのが自然な流れと思ってきた。
それでもたまに観るものがあるし、地デジ化はまだだが、BSが受信できる環境に移った。音楽を(クラシック演奏会なども)結構流しているようだし、観てみたいアニメや映画もある。
iTunes/iPodで、音楽をデジタル化して気楽に聴ける恩恵はよくわかっているし、その動画版を一度くらいは使ってみてもいいだろうと、購入に踏み切った。
いざ使ってみれば、定期放映する番組は録画を(番組表データを確認しながら)自動化してくれるし、番組表からテーマ別に抜き出して予約することもできる。
少しの間、視聴を続けてみると、想像よりおもしろい番組に当たることも、わかった。
それに、最初から観られない場合も、録画しておけば追いかけ再生が出来る。つまらなければHDDから消せばいい。テープの有無を確認しなくていいので、気楽に録れる。再生も気楽(HDDに入っていれば特に)。
何より、放送側の時間指定に縛られなくても済むようになる。
いまさらながらだが、レコーダーを活用するなら、テレビは我が家にあっていい、という結論に達した。
活用し始めると、保存版をBDやDVDに焼いても、HDDから簡単に消さないで運用したいと感じるようになってきた。
Mac/PCのiTunesを使うように、HDDにためたデータを、好きな時に参照できるほうがありがたいと思うようになるから。
ただし、動画は容量が大きく、500GBあっても意外に空き容量を気にすることになる。
しかも、観ることができないまま、たまっていく動画もある。観ないで消したとよく聞くが、このことだったのか、と。
その意味では、東芝の新しいテレビCELL REGZAが実装したように、すべての番組を一気に録画して、好きな時に番組表から観られるようにしておき、保存版だけは別領域にコピーする、というのも一つのあり方かもしれない。
そこまでして、是が非でも観たいとまでは思わない自分がいるけれどね。でも、そういう気持ちになる人がいるのも理解は出来る。
一方で、レコーダーがこれほど盛んなのは日本くらいであって、多くの国で盛んなのはBD/DVDプレイヤー、という事実が気にかかる。
つまり、日本のように几帳面に録画管理をしない文化の人々は、BDやDVDを購入する、ということ。
そのためか、日本よりいくらか安い販売価格が設定されていることが多い。たとえば米国は、たいてい数割は安い(アニメなどは日本の半額以下になっていることもある)。
もしかして、
セル版は高いからユーザーは買わない→ユーザーはテレビ放映を録画する→セル版が売れないからメーカーは高値を維持する→テレビ録画にこだわる人が減らない……
という循環になってるのかどうか。
動画は制作に携わる人々が非常に多く、使用権や販売権など権利関係が複雑だとよく言われている。それを解消しようと話を進めているが、なかなか難しいと報道されていることも。劣化しないコピーが可能になったためソフトが売れなくなった、という意見があることも。
けれど、せっかくレコーダーのような高機能機器が市場を形成している国なのだから、もう一歩踏み込んで、コンテンツをユーザが使いやすくする方向にならんもんかなぁ。
映画やドラマやアニメも、自分がメインで使うデバイスのHDDやメモリに「気楽に」コピーして視聴できれば、多くの人がもっと積極的に楽しもうとするし、パイが再び大きくなれば、そこにお金を落とす人も増えてくると思うんだが。
3Dより先に、楽に運用できる体制を整えるほうが、人々が離れなくなるんじゃないかと思えてならない。
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